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手組み650Cホイールを注文して頂きました。

以前ビアンキのファニーバイクと言うおもしろい自転車を持ち込んだO君から

フロントのホイールをクイックレバーで取り外しを便利にしたいとのご依頼を頂きました。

今付いているのはボルトオンのトラックハブ、工具がないと取り付け取り外しが出来ないから

不便なのだとか。

色々相談の結果、今のホイールはそのまま残し、新しいホイールを手組でつくる事になりました。

ファニーバイクはフロントホイールが650C、リヤは普通の700Cという変わりモノ。

実は650Cホイールについてほとんど知識がなくリム選びに苦労しました、

ホント今はどこのメーカーにも無いんですよ、MAVICにあるようですがウチ扱ってないですし。

色々探してやっと見つけたのがコチラ

グランコンペリム 650C ブラック 32H ¥5200+税

そんなに高価でないリムですが、ちゃんとアイレットも付いてるとこがいいですね。

取扱ってる東京サンエスのカタログにはロゴステッカーが貼られていましたが、

届いたリムはそれすらなく、まんま黒い650Cリム。

渋いですね、私は好きですこういうの。

普通の700C版の方は他にシルバーと限定カラーでターコイズがあるんだそうです。

ハブはリムと同じくグランコンペの

トラックハブ 32H シルバー ¥7800+税

この手のカスタムの定番品の一つ、値段の割にとてもいい質感です。

シャフトをつかんで回すと少しヌルッとした回転。

これは高級の回転と同じで、負荷がかかった状態ではこの回転の感覚の方が抵抗は少なくなるんです。

良く勘違いしている人の話として、このハブだけの状態でやたらよく回るのをいい回転と言っていますが、それは間違いです。

今回はこちらの

グランコンペトラックハブ クイックシャフトキット フロント用 ¥2800+税

に組み替えてホイールをくみ上げます。

ハブ構造は非常に単純ですので分解、組み換えは楽に終わるだろうと思ってましたが、

やっぱり毎回何かありますね。

今回は15mmのハブコーンレンチで外す方のロックナットが片側だけ、非常に硬く締めて

組み付けられてました。

シャフトのみにして、ハブ芯つかみの専用工具でつかんで回しても、

工具内で共回りしてしまう位の固さでした。

あーだこーだしているうちにやっと外れましたが、メーカーにクレーム電話入れる寸前でした(笑)。

非常にシンプル構造です。

シャフト交換して同じように組み立てます。

組み立ては非常に簡単、ベアリングの圧入はプレスフィットBB用の工具を流用しました。

フロント用なのでラジアル組みで組み上げます。

特に高級なスポークはこのようなカスタムには必要ないと判断し、

星スポークのスターブライト #14 243mm

で組み上げます。

ラジアル組みなので簡単ですね。

完成です。

装飾はあまりない、シンプルなカッコよさのあるリムに仕上がりました。

ちなみに今回の総額はスポーク・ニップル32本と組みたて工賃と消費税込で¥26000

とさせていただきました。

仮に今回のホイールが700Cだとして、完組の安いホイールならもっと安いのが当然あります。

このクラスだと重さは似たり寄ったりでしょうが、完組は最初からその仕様で設計されてますので、性能はいいかもしれません。

では、高い金払って手組なんか価値がないと思われるかもしれませんが、

私はそうは思ってません。

人の価値観や趣味の世界って言うのは非常におもしろく、高くても自分の理想を求める人がたくさんいるものです。

他店で手組を断られた方いらっしゃいましたら、一度誉自転車でご相談ください。

お客様のお手伝いできるかもしれません。