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2020MERIDA大阪展示会 MTB&URBAN編

行ってまいりました、メリダの2020モデル展示会。

と、もうしましてもSNSの企業アカウントなどで、だいたいどんなものが出るのか

わかってしまっている昨今、ある程度は予想できてしまっています。

「大手メーカーなんだから、結局E-BIKEだろ?」という方!

まったくもってそんな感じで、何のひねりもないと言ってしまえば

元も子もないのですが、とりあえず見てきたものをご報告ということで!

 

 

 

やはり入り口すぐのところに置いていたのはコレでした。

eONE-SIXTY9000

価格は見ての通りなんですが、正直もっと高いのかと思ってました。

メインフレームはカーボン、スイングアームはアルミの

従来のONE-SIXTYの上位フレームそのままに(リヤスイングアームの方式は違うけど)シマノSTEPSぶち込んじゃいました的バイクかと思いきや。

細かく見ると結構メリダ頑張ってる。

ちゃんとしたMTBを作っているメーカーだからこそ分かってる要素がたくさんあります。

チェーンステイ長:439.5㎜

ヘッドアングル:65.5°

現時点でのフルサスE-BIKEとしては、かなりいい線いってると思います。

フレームリーチがかなり小さめなのは重さのある車体を可能な限りライダーが

主体的に操作できるようにライダー側のアクションに余裕をもたすためか?

あまり狭すぎると高速で怖かったりするけど、重量を逆手にとってカバーということなのか?

前29er,後ろ27.5の前後異径ホイールも面白い、

この組み合わせ、実は海外のダウンヒルやエンデューロでは、そうしている人が結構いると聞いています。

誉自転車が今制作予定のデモ車(別メーカーですが)も、それを試して見るつもりです。

 

 

 

コンポーネントは新型のM8100系XT

まぁ、予想通りかと・・・

前後サスは、この値段となると当然カシマコートのFOXが付いてきます。

バッテリーはインチューブバッテリー。

左がついてることで、右が外したとこ。

メインフレームのカーボンって素材はアルミとかの金属と比較して

熱伝導が悪いから放熱が期待できない、だからヘッド付近のラインがフレーム内へ入る部分にエアフローを設けています(最初の写真でよく見てね)

バッテリーがインチューブになったことで、ダウンチューブにボトルケージが付けれるようになってます。

 

重量は約22キロ、一充電走行距離は現時点では”未定”です。

2019モデルで一時限定販売されたアルミフレームのeOne-SIXTY800

も通常ラインナップになりました。

こちらは前後共650B+規格の27.5×2.8サイズのタイヤに

ロックショックスのミドルグレード前後サス(後ろは上位グレードだっけ?)

旧XT,SLXミックスの11S仕様

リヤセンターこそeONE-SIXTY9000と同じ439.5㎜ですが、

フレームリーチはこちらの方が一般的なエンデューロMTBに近い数値だから、

乗ってる分には安定感あるかも。

ヘッド角こそ66.5°ありますけど、フロント29erにカスタムすれば66°くらいには

なるかな?

搭載されてるロックショックスYARIが、29er/650B+コンパチのものならできるはずです。

 

その他の通常ラインナップのE-BIKE

去年からあった27.5ハードテールの他に29erと

泥除け、ライト、リヤキャリヤ、サイドスタンド等を装備した

シティーコミュータータイプが加わりました。

左のeBIG.SEVEN600(27.5)は継続モデル

右のeBIG.NINE400(29er)が新モデル、特徴はやはりインチューブバッテリー。

コンポーネントに関して言えばどちらもそれ程いいものではありません。(若干SEVEN600の方がいいかな?)

シマノのE-BIKE用ドライブユニットSTEPSにもグレードがありまして

ここまでに紹介したモデルが上位ユニットのE8080シリーズを使用しています。

 

もしかしたらヨーロッパの方では前からあったのかもって思いますが、

日本市場へは2020年モデルから投入されるE-コミューターバイク

”ePASSPORT”シリーズ

 

特徴はステップインフレームです。

その他、上でも紹介したような街乗り便利装備が充実。

ミドルグレードのSTEPS E6180ドライブユニット搭載の

”ePASSPORT TK 600 EQ”

インチューブバッテリーだけどSTEPSがエントリーグレードのE5080の

”ePASSPORT 400 EQ”

の2グレードがあるのですが、価格はどちらも¥32,9000(税抜)になっています。

 

 

さて、ここからは補助動力なしのある意味本来のMTBですが、正直あまり変わり映えがなく見どころ少なめです。

まずは、XCハードテールのレーシング~街乗りMTBです。

最高峰BIG.NINE9000 ¥900,000(税抜)シマノXTR搭載

 

こちらはレジェンド”ガン・リタ姉さん”も使用している

”BIG.NINE8000” ¥750,000

9000との違いは、こちらがSRAMのXX1 EAGLEをメインコンポーネントに使用し、

FサスがロックショックスのSIDワールドカップになっている点。

値段の差のような性能差は全くないと思う。

買うならこっちか?

 

ハードテールはモデルが多すぎて紹介しきれません。

モデル番手の数字が小さくなるごとに当然コンポーネントが安いものになったり、

サスが安いものになったり、カーボンだったフレームがアルミになったりで、

29erだけで9グレードになります。

2019まであった27.5インチホイールのBIG.SEVENシリーズは、街乗り仕様の

2グレードになってしまっています。

業界的にもXC系は男も、女も、身長ある人も、無い人も

基本29erに乗れ!ってことみたいですね。(実際うちでも先日身長160㎝ちょいのお客様に29er購入していただきましたが、問題ありませんでした)

XCレーシングフルサスは完全に29er 2グレードのみになりました。

写真はXTRにFOXサス、上位グレードカーボンフレームの

”NINTY-SIX9.9000” ¥1,000,000(税抜)

逆光の為裏からの写真ですみません。

 

このモデルの下に

普及グレードのカーボンフレームに、ロックショックスのサス、SRAMの12速コンポSX Eagle装備の”NINETY-SIX9.3000” ¥379,000

があります。

 

 

ここからはXCレーシングではなく、ファンライドのためのトレイルバイク~エンデューロバイク

去年モデルチェンジのあったONE-TWENTYシリーズはフロートリンク搭載の120㎜トラベルのトレイルバイク。

ホントはもう一つ最高グレードのがあるのですけど値段がレーサーバイク以上に暴力なので、現実的なこれら2グレードがいいかなと。

左:カーボンメインフレーム

右:アルミフレーム

でどちらもコンポは”スラムSX”

あと違いは、サスが違うかな。

どちらもMTB入門~中級者が山で遊ぶのにピッタリな29erフルサスです。

 

モデルチェンジから3年目の”ONE-FORTY”

私がずっと”これはいいバイク”と言い続けてるバイクですね。

今年の上位モデルはONE-FORTY900というグレードで

また、高くなってしまいました。

¥550,000(税抜)

コンポーネントは新型XTに変わったのは予想どうり。

良くなったのは、あのいかにも手抜きなグラフィックが

手の込んだカラーに変わったとこです。

 

好みはわかれるでしょうけど、あのいかにも昔風な台湾量産ブランドなグラフィックは無くなり、塗装もこの色(マットブラック/グロッシーキャンディーグリーン)なら

量産感はないですね。(量産ですけど)

保守的な見た目になりがちなブランドだけに、攻めたなと感じました。

このバイク以前からフレーム売りもあります。

今年はこのカラーの塗装に金がかかるのか?

¥169,000と去年より10,000円高くなってます。

こちらはONE-FORTYのエントリーグレード 400

900とは打って変わって”いかにもMERIDAのMTB”な感じのグラフィック。

でもこの値段は、大変魅力かと!

SRサンツアーの前後サスも初めてMTBを買う人には何の不満も感じない思いますし。

SRAM SX Eagleなのでしっかり12速フロントシングルと、トレンドは外してません。

エンデューロバイクのフラグシップ

”ONE-SIXTY7000”

発売から4年という事や、27.5インチの時点で少し古さを感じるようになってしまいました。

ヘッド角65.5°も今ではE-bike でも同じ角度ですし、モデルチェンジが待ち遠しい

車種になってしまいました。

グラフィックがONE-FORTY900と同じカラーリングになって

見た目は高級感出ました。

コンポーネントは新型XTになりましたが、基本的なフレームは以前のままです。

ONE-SIXTYのアルミフレーム版

ONE-SIXTY400

エントリーグレードといっても

前後ロックショックスの十分なサスがついて、上級者にも不満はないモデルですね。

ただやはり基本設計が少し前になるので、29erが待ち遠しい。

もしくはフロントのみ29erのハイブリッド化カスタムを試すのなら、

それもいいかも!

 

以上で、MTB&URBANCYCLE編は終了です。

やはりMERIDAもほかの大手ブランドと同じE-BIKEゴリ推しで、通常モデルの開発が進んで無いため、E-bike にいまだ興味を持ちきれない本格ユーザーたちには少し

物足りない2020モデルだったかもしれません(実は私はそう感じたのです)。

マーケットの中心はヨーロッパなので、向こうで売れる商品に力を入れる。

しょうがないことだと思いますね。

 

それではロード&クロスバイク編へ続きます。