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新興ブレーキブランド”LEWIS”実際に使ってみました

誉自転車のSNSをチェックしてくれている方には、少し前からちょくちょく

見せていた、今MTB界で話題の新興ブレーキブランド”LEWIS”

海外では普通に販売されているようですが

日本では一般ユーザー向けに正式に販売される前に

日本総代理店になる予定の問屋さんから

私たち販売店にテスト&問題点の洗い出しの為に先行的に

供給(※ちゃんと買ってるよ)していただいています。

 

送ってもらってから少し時間が掛かりましたけど、

ようやくある程度納得のいく形で

デモ車”ロッキーマウンテン Instinct PowerPlay”に取り付けでき

実際に山で使ってみる事が出来ましたので

私なりの感覚になりますが、レポートみたいなのをしてみたいと思います。

問屋さん側から、いい所も悪い所も、隠さず書いていいと言われています

言われたことを言われたままにしか受け止められない頭の誉自転車ため、

後で怒られて削除されるブログになるかもしれませんので

見つけた方は早めに読んでください(笑)

 

LEWISについては本家のHPで調べてみてください

自転車だけでなくEモトクロッサー?みたいなののブレーキも作ってるみたい

です。

名前からは想像してないかもしれないので最初に言っておきますが、

中国のブランドです。

 

さて誉自転車に送ってもらったのはMTB用の最高級モデル

LHT Ultimate

まぁー見た目は最高級にふさわしいですよ、全部削り出しのレバーブラケットとキャリパー。

上の写真に見えている金色のボルト類やパッド軸は全部チタン製。

写真では確認できないでしょうけど、4ポッドのセラミックピストンは、

摺動抵抗を減らすため?これまたチタンのカップに収められています。

 

レバーの調整がまた凄くて、レバーの初期位置、パッドコンタクト、レバー比

それぞれが別々に調整できるようになってます。

※その辺の説明はルイスのHPでもあると思いますのでそっちで見てください。

 

商品としての内容物は

・オイルが充填された状態のレバー・ホース・キャリパー:前後

・エア抜きの時なんかにパッド除けて代わりに入れる黄色い樹脂のアレ:2個

・メタルパッド前後:2対

・チタン製パッド軸がなぜか余分に:2個

・パッドコンタクト調整のための専用の工具:1個

・アウトドアブリーディングファンネル(紫のやつ)

・デタッチャブルオリーブヘッドとオイルピン(シマノで言うオリーブとコネクターインサートに相当するやつ)とOリング:2セット分

・キャリパー取り付けボルト(但しポストマウント台座に直接取り付けること前提の長さの為、アダプターかまして大きいローターで使う場合は改めてボルトを用意する必要があります)

・ユーザーマニュアル

 

たぶん大まかにはこの内容であってたと思います。

 

ホースのレバー側、アンチリークオイルシステムだったかな?

外しただけではオイルが漏れたりエアーが入らないシステムになってるという事です。(実際は薄っすらお湿り程度には漏れますが、問題はなさそうです)

 

但し、実際にバイクにつける際は最初はホースの長さをカットするでしょうから

その時は,やはりレバー側の方だけは少しエア抜き作業が必要になります。

そのためのアウトドアブリーディングファンネルとデタッチャブルオリーブヘッドとオイルピン、Oリングというわけです。

 

このアウトドアブリーディングファンネルと言うやつ

なかなか持っといて損はないものですね。

上下に蓋がありますので、常にブレーキフルードをある程度入れて

持っておけて、緊急のエア抜き(そんな状況って?という疑問はさておき)

やレバー側だけで済むような簡易的エア抜きに使えるというものです。

 

この動画だとデタッチャブルオリーブヘッドが簡単に外れてますけど、実際に一回締め付けて圧力で変形したオリーブヘッドは簡単には外れませんし、再利用は不可能です。

私、これを見た最初は「おお!何回も行けるのか⁉」と思いましたけど

あくまで取付手順や構造を教えるための動画だったみたいです。

 

あと、ルイスLHT Ultimeteのオイルピン圧入の際の最大の注意点!

大抵の工具メーカーのコネクターインサート圧入工具って

シマノやSRAMのインサート対応の形をしていると思いますが、

LEWISのオイルピンはかなり特殊な形状をしているため、

使っている工具の接触する部分の形状によっては、オイルピンを壊します。

 

っという事でウチは上の写真のように1個壊しました(笑)

ウチが普段使っているこの工具はジャグワイヤーの物。

アタッチメントをシマノ用の向きに合わせて使ったのですが

ニードル先端のテーパー部分がオイルピンの穴を内側から裂いちゃいました。

 

今後この作業をする事になるショップさんや一般ユーザーの方は、

普段使っている工具によっては、なんも考えずにやっちゃうと

私みたいに失敗しちゃうかも?

と言うのを頭の片隅に置いといたほうがいいです。

 

※ただし、今回の先行で供給されたショップさんもすでに

実際に使ってみてるような話をチラホラ聞きますが、

同じような失敗があったような話は聞かない。

 

こんな間抜けなミスをした脳筋ショップはウチだけのようです(笑)

ですがウチもそれなりにプロのつもり、最終的には自力で何とかしちゃいました。

 

とは言え今後本格的にLEWISが国内でユーザーから求められる存在になったら

ショップとしては確実な作業ができる工具が必要な訳でして、そうなれば現時点で

それだと言えそうなものは、こちらの公式TECH VIDEOで使われている

何処のメーカーなのかわからないシルバーとブルーのインサート用工具という事になります。

 

この件はすでにYURI・・・・・問屋さんに報告してあります。

 

 

 

さて、取り付けましたよってとこですが

すでにウチのSNSでも書いてますが、現時点ではシマノシフターの場合、

位置関係の相性が私的にあまり良くない気がします。

その辺のことはユリ・・・・いや、問屋さん側のブログ

ウチの書いた事を補足してくれています。

 

レバーブラケットにクランプ部分と支点があるのはシマノも同じです、

その間のスペースをもう少し大きくしてシマノシフターのバンドが入るようなら問題なかったのですが残念ながら狭くて入らないのです。

 

現状では、

・シフターのバンドを細く削ってクランプと支点の間に入れる(荒療治)

・THE.我慢(日本人の精神であります!)

等が考えられます(笑)

 

大和民族の漢(おとこ)である誉自転車は迷うことなく”我慢”を選択しました。

バンドがクランプの内側では親指が届きにくいので外側に、

そうすれば今度はグリップを握った時の親指の居場所がせま・・・

「否!甘えがあるからそう感じるのだ!」

 

と言うのは冗談ですが、狭いのはしょうがないですね。

 

これを解決するのは凄く単純でして、ルイスがスラムマッチメーカーX用の

アダプターを用意しているように、シマノI-SPEC EV用のアダプターも発売してくれたら

全部一気に解決します。

 

SRAMが相手にされてるのに、シマノが相手にされてないのが

今のシマノの世界的な立ち位置を象徴していますが、

シマノユーザーとしてはルイスが

I-SPEC EV用のアダプターを作ってくれる日を待ちたいと思います。

 

そうしてくれないと、シフターバンドがいつ折れるかわからない

強度不足まで削るか、右手親指のみジャック・ハンマーみたいに

骨延長手術をしなければいけないような状況になります。

年収15万円の誉自転車店長にはどちらも辛いです。

 

そんなグッチャグチャな右とは打って変わってスマートと言う言葉しか見当たらない左側レバー周り。すべてはマッチメーカーX用アダプターを後から追加で取り寄せたおかげです。

私の使っているBIKEYORKのドロッパ―シートポストレバ-はマッチメーカーXに対応しているためレバーを完璧な位置にボルトオンマウントできています。

 

先行供給されたいろんなショップが「ルイスのレバーは少し長い」と言ってます、

確かに私もそう感じました。

ですが私のE-MTBで使う場合は、左側でそれが吉と出ました。

皆さんレバーが長い為、グリップより少し内側に間をあけて

レバーを固定しているようなのですが、E-MTBのアシスト力変更のスイッチが

その間にピッタリ納まります。

そうするとスイッチ上下とドロッパ―レバーが上・中・下の3段でグリップを握った手をずらすことなく操作できます。

 

今回ルイスと言う新しいブランドを採用する事で身をもって感じる事が出来た

この右側(シマノ規格)と左側(スラム規格)の差。

 

右は”自社の製品でバイクのすべてを構成させることで利益を上げる”

事にこだわって、他のパーツメーカーやユーザーに不便を生じさせ

気がつけばシェアを小さくしていっている。

 

左は規格を作ったのは同じでも、より多くの他社に

自社の方式を気軽に採用してもらう事で

ブランドが混ざってもスマートに取り付ける事が出来るようにして、

気がつけばシェアを拡大し続けている。

 

1本のハンドル上のステムを境にした左(スラム)と右(シマノ)で

まさにこの2社の今の明と暗、ビジネスセンスの差を感じることになります。

 

キャリパー側は特に問題もなく取り付けできてます。

これまでいろいろ面倒な事情があって、インスティンクトパワープレイに

標準でついているシマノのレジンパッドの安物4ポッドブレーキとレジンにしか対応できないこれまた安物ローターだったのですが、LHT Ultimateについているパッドが

メタルパッドですので、ローターもシマノのメタルパッド対応の最低限のやつに替えてます。

シマノのローターって厚みが1.8mmなのですが、ルイスのキャリパーは

相当厚みのあるものまで使えるようでして、実際ルイスの純正品のローターでは

厚みが2.3mmもあったりします。

 

それだけ違うと相当伝わってくるものも違ってきそうですが、残念ながら

センターロック用のハブしか持ってないので今回は見送りました。

いつか試してみたいですね。

 

ダラダラと長くなりましたが、やっと本題

”実際使ってみてどうだったか?”

です。

 

レバータッチの感覚はレバー側の調整をあらかじめいろいろいじって、

私の好きな”レバーが近く、引き量少な目、ローターにパッドがコツンと当たる感覚”にしました。

要するに前のデモ車で使っていたシマノXTの感覚が気に入っていたので、

それに可能な限り値がづけたかったのです。

 

レバーレシオアジャスターとバイトポイントアジャスターをかなり調整しましたが

当たってからの硬さのようなものは、シマノの方が固いと感じました。

ただ、昔ほんの短い期間だけAVID(実質スラムのようなもの)も使っていた時期があるのですが、その時のパッドがローターに当たってからの硬さよりは固くできていると感じました。

 

私が固いタッチが好きでセッティングでそうしただけで、逆に柔らかいタッチにしたければできるのはルイスのいい所だと思います。

以前の物との違いがあるのは当然なのでそこは慣れればいいだけです。

 

それにこの部分に関しても、厚みのあるローターを使えば

全く違う感覚があるのかもしれません。

 

レバーの引いている途中の感覚は、軽く、滑らかで、上質ですね。

レバー軸のベアリングとキャリパー内のピストンを覆うチタンカップの摺動抵抗の低さがいい仕事をしているのを感じます。

引き初めからピストンに圧力が加わって動き始めた~パッドがローターにあった~加圧調整が雑味なく伝わる、そんなイメージです。

 

 

 

左右のレバーから伝わる感覚を出来るだけ均等にしようとしたら、レバーレシオの目盛りやバイトポイントの締め込み量が多少違ってくるのは、それで正解なのか?

製品誤差や私の感覚の問題なのかよくわかりませんでしたが、大事なのはそう感じる事なので今は良しとしときます。

 

慣らし?あたり出し?は緩やかな斜度の所で落ち着いて時間をかけてやるのをお勧めします。

最初少し冷や汗かきました・・・

 

というのも200mmローターでしょ?4ピストンであの見た目でしょ?

40mmの幅のシンタードメタルパッドでしょ?

”まぁ、そこまで慎重にならんでも最初からちょっとは効くでしょ”

って舐めてたらコレが最初マジで効かなかった(笑)

 

標高300m弱の山のトレイルを2回ずる引きで降りてやっと

これでだいぶ本調子かな?という効きまで持ってこれましたが

本音を言えばまだ100%だという確証はないです。

 

そしてその日3本目のダウンヒルで感じた現時点の感想としては

 

LHT Ultimateは、その派手な見た目やスペックから他社を圧倒する強烈な制動力を期待しているとしたら、その期待とはやや違ったものになるという事。

売りは絶対的制動力ではなく、コントロール性やその調整範囲の自由度だと思いました。

実際に富士見パノラマでLEWISの様々なモデルを使用し比べた集団の感想として

LHTのようなアキシャルタイプのレバーを採用したモデルより、ラジアルタイプのレバーを採用したモデルの方が評判が良かったという話もあるとかないとか。

(この情報はYURISさんのブログより・・・ああ!言うてしもた

 

LEWISのHPでも

Lewis LV4 Radial Cylinder 4 Pistons Hydraulic Disc Brake

このモデルの説明文の頭に

The most powerful brake system, designed for demanding braking use(E-MTB, Downhill and Enduro).

 

とありますし、単純に効きを求めるだけならそちらに期待するのが正解かもしれません。

 

マウンテンバイクの8インチ油圧ディスクブレーキ&メタルパッド4ピストンなら、

だいたいどこのメーカーのブレーキでも、その気になれば指1本で前なら後輪が浮き上がるぐらい、後なら簡単にロックするくらい効くと思います、LHT Ultimateも何不自由ないレベルで制動力があります。

最高点に至るまでの特性がピーキーではなく全体的にマイルドで、繊細な圧力調整が得意、そちらに振った設計のブレーキ

 

これを現時点の感想としておきます。


最後に思い出した!
コレは言うとかないかんと思った
ルイスの良くない所。
名前なんて言うのかわからんけど
ホイール外した時にパッドの間に挟む
シマノ他普通の油圧ブレーキ買ったら
付いてて当然のこれがそもそもルイスには
付属にもアフターパーツとしても無いんですよ。

私は取り敢えず自作しようと思ってますが
やっぱりメーカーが用意したのが
いると思いますよ。
その辺も今後よくなってくれたらいいなと
思います。