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オフロードバイクディ-ラーサミット

先週の水曜日、大阪で開催されたオフロードバイクディーラーサミットへ行ってまいりました。

ってもう1週間前になるのか⁉

時間が経つの早すぎ・・もー追いつかねーよ。

秋からの繁忙期も落ち着きだしたから、ようやくブログアップの時間もとれるようになるのかもしれませんが、ネタがたまりすぎて追いつきません。

とりあえず、先週はるばる大阪のプラザ阪下まで足を運んで参加したこちらのイベントの事を忘れないうちに書いときます。(すでに結構忘れ気味)

サミットなんて大げさなイベント名ですが、実際は複数メーカー合同のE-MTB、グラベル系の試乗会といった感じで、一般の方は参加できないオフロード版サイクルモード+セミナーという風なイベントでした。

私、恥ずかしながらE-MTBにちゃんとしたフィールドで乗ったことないんですよ。

今回の会場プラザ阪下は、本来オートバイのモトクロスやエンデューロのための施設なのですが、贅沢にもそれを1日借り切って参加各社の最新E-MTBに乗れるという

事だったのです。

人力ではないモーターアシストがつくとどんな風に遊びが変わるのか?

それを確かめに行ってんです。

太ったね私・・・

まぁ、それはさておき朝一かられ今回のお目当てに乗る機会に恵まれました。

ウチの主力ブランドMERIDAのフラグシップモデル

”eONE-SIXTY 9000”です。

会場を見渡してもダントツで現時点で玄人志向なE-MTBです。

メインフレームはカーボン、フロントのみ29er、リヤは27.5インチ、

ヘッドアングルは65.5°という完全に下りに振ったパーツ構成やジオメトリのエンデューロ系ながら、登りはモーターで何とでもなるといったバイクと予想してました。(実際そうでした)

モーターのアシストってありがたいですね。

路面を選ばなくていいんですよ。

この日相当ぬかるんだ場所がいくつかあって、あえてそこに入ってみたんです。

普通の人力ならクロスカントリー選手レベルでも完全にストップなとこでも

サドルに座ったままで漕ぎ抜けできるんです。

想像どうり、それ以上だったかも。

コレはeONE-SIXTYだけでなくどのE-MTBに乗っても同じでした。

 

でも次にスタート地点から少し進んだ真っすぐの長い登坂に来た時の感覚に

想像していたのとは違う感覚がありました。

必死に漕ぐと「しっかりしんどい」のです。

ウチでBESVのTRS-2AMを購入されたお客様もおっしゃっていたので

何となくは知っていましたが、自転車したい人にはしっかりやってくれるんだと

わかりました。

日本の法規制で電動アシストは24Km/hで切れるようになっていて、その速度に近づく程アシスト力は弱くなので当然といえば当然なのですが、アシストが弱くなると

必要以上になる車重が途端に効いてきます。

モーターのアシストに関しては他との違いは特に感じませんでした、

シマノの一番上のグレードのSTEPS E8080搭載なのですが、これくらいの地形なら

下のグレードでも十分という事だったのでしょうか?

一番の他との違いはやはり下りでの性能ですね。

乗る前から予想できてた事ながら、この日乗った中でダントツダントツでした。

試乗コースの最終盤に、少し長めの下り区間とその終わりに若干の縦のうねりと

直後にバンクの付いたコーナーがあったのですが、そこでの動きは本当に人力のエンデューロ系MTB と変わらない感覚で、うねりに合わせてサスの反動も利用し、

少しウィップ気味に飛んでみたのですが、違和感は全く感じません。

 

感想としては、これまでもMTB(特にダウンヒル~オールマウンテン系)をやっていた人にお勧めしたいE-MTBだとおもいました。(値段が高いのは内容考えればしょうがないね)

 

どうしても気になったのがこちらのKONAのプロトタイプのE-MTB。

乗ってみた感想ですが、こちらもまたいい。

やっぱりMTBちゃんとわかってるメーカーがおかしなものをつくるわけないなと思いました。

ハッキリ言って上のMERIDAのeONE-SIXTYと遜色ない感じで同じように扱えました。

こちらはアルミフレームですし、その部分に関して言えば、重量はあるはず

なのですが、モーターアシストがあればそんなことって大した問題ではないとわかりました。

この後もアルミフレームのE-MTBに何台か乗りましたが、フレームがカーボンだろうがアルミだろうが正直なところもう関係ない、カーボンにしたところでほとんど見栄だとすらおもいました。

 

どうしてもタイミングが合わず乗れなかったのですが、無茶苦茶気になったのが

このMIYATAの650Bタイヤを装備したグラベル系のE-bike

”ROADREX6180”

これ、すでに発売していて、定価は299,000円

安いバイクではないけど、これ多分すごく調子いいと思うんです。

実際試乗もひっきりなしでしたし、帰ってきた人の表情からもかなり好感触なのが伝わってきました。(ホントに乗りたかった・・・)

650bのグラベル系って、日本では普通の人力バイクでもようやく認知されてきたレベルなのに、すでにEバイク、しかもやってるのがミヤタとは知らなかった人には

意外なことだと思います。

ついでという言い方は失礼かもしれませんが、人力のシクロクロスレーサーがあったので乗ってみました。

KONAのJAKE THE SNAKEというモデルだと思います。

バイクの感想などは比較を知らないので何とも言えませんが、うちのお店を利用してくださっているシクロクロスレーサーの皆さんがどれだけ凄いのかが想像できました。

コレを全力で30分~1時間位⁉いやはや真似できません。

この日は販売店スタッフへのセミナーも開催されていたので参加してみました。

内容は欧州のE-バイク市場の推移や、それをもとにこれから日本市場で起きるだろう変化の予想、人力バイクとE-バイクの楽しみ方の違い、どういったお客様にどのような勧め方をしたらよいか?などだったと思います。

わかっているつもりだったのですが、どうしても私のようなふつうのMTBを20年もやっている人には凝り固まった考えが頭のどこかにはあるため、一旦すべてリセットして考える必要があると感じました。

もっとも、頭に残った言葉は「スピードは忘れましょう」です。

セミナー後に、当店でも取り扱いさせていただいているBESVの

TRS-2AMに乗ってみました。

私自身は以前からメーカーの人にリヤセンター(BB中心~リヤアクスル軸の長さ)

が長すぎと細かい文句を乗る前から言っていたのですが。

ちゃんとした環境で乗ってから文句を言うべきでした。

そして、さっきのセミナーを受けたのが大正解で、

・頑張り過ぎない

・スピードを忘れる

・”時速15~16キロ位で並走し会話しながら楽しむ”をイメージ

して乗ってみたら・・・あら!コレいいじゃないのー。

登坂は頑張り過ぎず、モーターを利かすことを意識したら自然と15キロ位の一定スピードになるみたいです。

モーターが一番適度なレベルでサポートしてくれるので非常に楽!

あと、周りと会話しながら走れるレベルというのが15km/h前後までらしいのです、それ以上になると風切音が邪魔で会話にならないらしく、あと単純に危なそうな気がします。

TRS-2AMで登っているときに、朝試乗したMERIDAやKONAの事を思い出しました。

あの時の自分は、普段の人力MTBの考えをリセットできていなかったから、無駄に

頑張りすぎてたんだと気が付きました。

時間の関係でもう乗れませんでしたが、もしこのあともう一度乗れればまた違った感じ方もあったかもしれませんね。

話をTRS-2AMに戻します、下り区間では安定感十分です。

メリダやKONAの方がキビキビ感はありますが、そもそも購入層のターゲットが

普通のサス付きMTBとは違うことを考えればこれでいいのだと思いました。

ライダー側からバイクに動きを与えたければリヤサスの反動をコントロールすれば

ホッピングや抜重程度は誰でもできますし、地形の起伏を利用すれば十分に飛べます。(ただしバニーホップはきつい、引き上げが異常に重いから)

前:SRサンツアー 後:ロックショックスのサスペンションも

全く問題なかったです。

乗る前は、SRのフォークは・・・と思ってましたが

このバイクでの遊びならむしろ十分じゃないと思いました。

このバイクで富士見パノラマ全力で降るような遊び方したい人ほとんどいないだろうしね。

TRS-2AMの総評として、今までMTBをしていない人で、初めてのE-MTBを買おうという人、40万円以上を出せるという人にはおすすめです。

ハードテールのE-MTBも何台か試乗しましたが、予算が許すならリヤサス付きの方がいいです。

車重があるE-MTBでは、体重移動でのバイクコントロールがしにくく、従来のハードテールMTBとは全く違う乗り物になってしまいます。HTのE-MTBはモーター付きのクロスバイクに近いと考えた方がいいかもしれません。

固い考え方抜きで、サスの反動に甘えた方が楽しめると感じました。

リヤサス付きの方が実重量とは逆に軽く扱えるんです、しかもかなり。

最後のスケジュールとして、KONAのダウンヒル系のプロライダー”井出川選手”と

MERIDA?のクロスカントリー系のプロライダー”小笠原選手”とのフリーライド

がありました。

フリーライドと言っても、激しいものではなく、実質MTB初心者講習といった方がいいレベルでした。

 

主に登りのトラクションのかけ方を教えてもらいました。

けが人が出ることを警戒してか、下りは井出川選手のお手本を見るだけでした。

参加者見渡せば、ロード乗りむき出しピチピチウェアのおじさん店主さん

みたいなのもいましたからしょうがないですよね。

自前のProductionPrivee SHAN N5を持ち込んだのですが、

全体の中で1、2を争うレベルで内容にふさわしく無いバイクでした(笑)

一日通して楽しめたサイコーのイベントでした。

一般の人も入れたらいいんですけど、そうなると試乗車の数が全く足らんのでしょうね。

何台ものE-MTBに乗れたし、自分の中の偏見も修正された気もします。

ウチの資金力でEバイクは無理、

それに田舎だし売れないだろうなぁーと思ってたのですが、

私も少しずつ変わっていかなくてはいけないのかもしれません。